現場によって業務内容は大きく変わる

介護施設は、要介護のレベルにより利用者も利用できる施設が異なるだけでなく、入所型と通所型、訪問型と3つのタイプがあります。それぞれの施設では、提供サービスにより人員の配置人数や仕事内容もさまざまです。

ただ、介護職の仕事内容を見比べてみると、どのタイプの施設でも利用者の入浴や排泄などの身体介護や家事といった生活援助についての表記が多く、基本的な業務内容としてあまり変わりません。ただ、業務を遂行する現場ごとでの対応の仕方には違いがあります。

入所型の施設の場合には、いくつかの種類がありますが、居住施設という点ではいずれも同じため、基本的には1年365日24時間体制でサービスを提供することになります。そのため、昼間の身体介護や生活介助のほかに、定期的な見回りやナースコール対応に従事する深夜勤務をこなすことになります。

寝たきりなどの重度の要介護者が入所する特別老人ホームでは、手厚い身体介護が必要となります。一方で、自宅に戻って自立した生活を目標とした老人保健施設では、理学療法士の指示に基づくリハビリの介助を行なう場合もあります。比較的要介護度の低いケアハウスでは、自分で動ける方も多いため散歩や買い物の付き添いのほか、レクレーション活動も一緒に楽しむことも仕事になります。

特に介護士としての力量が求められるのは、認知症の人の対応です。認知症の方が多く入所しているグループホームでは、介護業務に加え認知症に関する理解と知識が必要となります。介護職の仕事内容は、このように入所型の介護施設だけでも、施設の特有の対処法があることから、求められるスキルも異なっています。

現場の雰囲気や利用者の要介護レベルによって、仕事の対応はかなり違います。現場に入って後悔しないためにも、自分のスキルに合った職場を探し出すことが欠かせません。また、こちらのサイト「介護職の選び方を知ろう」に施設ごとの仕事内容の違いが詳細に書かれていたので、目を通してみるといいでしょう。